- 作者: 呉佩珍,白水紀子,山口守
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2018/12/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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先日紹介した川本三郎の「台湾、ローカル線、そして荷風: ひとり居の記2」で紹介されていた本。
面白そうなところだけ読んだ。
「いつかあなたが金沢に行くとき」黄麗群
読み始めて、そう言えば前に小松空港行ったことあったよな、と思いだした。
確かに小さい空港だったけど。
台北便が一便だけあるらしい。それはいつも日暮れの頃に着陸するらしい。
とにかく空港から金沢へ行くまでの景色の描写がすごい。
確かに左手には日本海が見えるんだけどね。。。
リムジンバスは暗い夜空の中を航行するヒッチハイカーの宇宙船だとか、渺茫たる荒野だとか、燃え尽きた白色矮星だとか。。
どんだけ田舎なんだよ。
台北から昼間に着く飛行機出してあげてくださいと言いたくなる。
「仙台の思い出」盛浩偉
仙台の大学、東北大学国文学研究室で勉強してた頃の思い出話。
広瀬川の河原でやる芋煮会とか、定禅寺通りの光のページェントの美しさ、図書館にこもってレポート作成、そして明け方の白い雪。
仙台を描写する実にすばらしい文章だ。
これ以上仙台をリアルに伝える文章が他にあるだろうか。
「熊本城とか」朱和之
熊本城は実は台湾の歴史と間接的な関係がある。
明治維新の西南戦争の時、西郷隆盛の薩摩軍の攻撃を阻んだのがこの熊本城だが、その時の政府軍にいたのが参謀長の樺山資紀、参謀の児玉源太郎、さらに援軍の中に乃木希典、佐久間左馬太もいて、薩摩軍と激戦を交えた。
彼らはまさに第一、三、四、五代の台湾総督なのだ。という話。
西郷ドンの時にいろいろ本を読んだが、熊本城の戦いについてこういう人名が出てくる本はなかったので初めて知った。
いつか熊本城にも行ってみたい。