台湾の元総統、李登輝さんや、実業家、蔡焜燦さんが語る、台湾に今も残るという日本精神。
それを理解するためにはやはり我が国の明治維新の歴史を紐解く必要がある。
そして私たちに一番身近な、今に残る明治の遺跡。それが上野公園=寛永寺である。
ということで上野公園についての本を読んでいる。
- 作者: 浦井正明
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2015/07/22
- メディア: 新書
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こちらは岩波ジュニア文庫ということなので、子供向け? と思うかもしれないが、おっとどっこい、大人が読んでも十分に満足できる。
いや、とても子供向けとは思えないマニアックな内容の本なのである。
そもそも上野公園は寛永寺という江戸時代に徳川家のお墓を祀る寺の敷地内に作られたもので、明治維新の際に西郷隆盛が率いる官軍に砲撃され、火をつけられて、焼け野原になった場所なのである。
ということでその痕跡が今も残っている。
寛永寺も完全になにもなくなった訳ではなく一部の建造物は残っている。
そういうものを歴史的ないきさつから、今どうなっているか、どういう価値があるか、そういうことをわかりやすく説明している実にすばらしい本だ。
しかも後半は美術館や博物館の紹介も。
これを読んで上野公園を見て歩くだけで、1年以上はかかるだろう。
とにかくすごい歴史、情報量。
なるほど上野はパワースポットな訳だと納得である。