怪しい探検隊の台湾での合宿、ということで、台東へ行って一軒家を借りてそこで毎日ビールを飲み、飯を食って騒いだ、という生活の記録。
台湾基本データというページに
人口約2340万人(2015年現在)
と書いてあるので、おそらく2015年の話だろう。今から3年前だ。
富岡港から船に乗って緑島へ行きマグロを釣りに出たり、アミ族の県立信義國民小学校の小学生と野球で対決したりしている。
ちなみにアミ族の挨拶は「ハイホー」というらしい。
緑島は日本統治時代は火焼島という名前で、島流しの罪人、牢屋があるんだそうだ。
そこの竹屋という食堂がおいしかったそうだ。
なんというか単なる日本人酔っ払いの集団のように思えるが、まあ、とにかく飲みっぷり、食いっぷりがすごい。
読んでるこっちが嬉しくなってくるほど食べて飲んでいる。
写真を見ると実際太ったおっさんばっかりである。
年齢も上の人は70歳超えている。
一日中食って飲んでる本というと檀一雄を思い出すよね。(火宅の人 (上巻) (新潮文庫))
しかし元気だよな。
やっぱり人間の基本は食べることなんだなーと思うよね。
隊長かつ作者の椎名誠は「本の雑誌」の人だ。あの、本屋さん行くと必ず置いてあった雑誌。
その手の雑誌でエッセイ的な文章を目にしていて、何が書かれていたかは全然覚えていないが、実はこういうことをしていた人らしい。
まあしかし、本文にも何度も書かれてるが現地の人はあんまり酒を飲まないらしい。
夜市でもビールは売ってない。コンビニで買ってこいと言われる。
旅はまず飛行機で着いた高雄から台東までの移動から始まる。台東まで電車で行く組と自動車で行く組。
そこからさらに海岸を進んで成功の都歴という場所に合宿所がある。
「東河包子」はその途中にある旨い饅頭屋である。
そういえば「ポチ&コウの台湾へ行こう! (TRAVELLER’S GUIDEBOOK for EVERYONE)」でもコウが腹痛を起こした台湾鉄道一週の旅で、最初に高雄から台東まで自強号に乗っている。
3時間で出来たばかりの台頭新駅に到着、と書いてあるが当時は空いてたらしい。(無座ではない)
台湾の電車で席がない=立ち席 という意味の「無座」の話も何回も出てくる。
「『無座』というひびきは悲しいです」
口絵の犬のカラー写真が実にいい。
あーこれですよ、この犬、これが台湾の犬だーって。
おれたちは南の島の犬みたいに自由だった
他にも日本人が台湾へ行くと何を感じるのか、ということについて文字になっているので一読をお勧めします。
- 作者: 椎名誠
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