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(読書メモ)五つ数えれば三日月が 李琴峰

五つ数えれば三日月が

五つ数えれば三日月が

前に芥川賞候補ということで紹介した李琴峰さんの本だけれども、やっと読めたので感想など。

私にとっては久しぶりに小説らしい小説という感じで、面白く読めました。

日本語がいいですよね。

日本人が書いた日本語よりずっときれいで日本語らしい。

最近の小説の、そんなやついるわけないじゃん、ってキャラクターが出てこないのも好感。

相手に漢詩でメッセージを送るところがまた最高にいいよね。もう勝てない。

2011年東日本大震災の年に日本に留学したという主人公がその頃を振り返る形で始まるストーリーなのだけど、台湾の人に台湾の言葉で

 東京發生大地震、能量釋放程度為921的40倍、大眾運輸全面癱瘓、東京鐵塔發生傾斜ーーー

とかって書かれると、未来の出来事をみているような、近未来SF小説を読んでいるような、奇妙な感覚になる。