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大阪万博と台湾人、林美峰の伝記「君たち日本人だろう、しっかりしろ」 (読書メモ)

本屋さんへ行くと、1970年の大阪万博の本が山積みされていた。

今また万博を大阪に誘致しよう、という話になっているからなのか、太陽の塔の内部修復が終わったからなのか。

大阪万博の再評価が進んでいるようです。

そういえば大阪万博の時のパビリオンは中華民国だったんだよなあ。(日中国交回復前)

とか思い出してグーグルで検索していたら妙な本を見つけた。

君たち日本人だろう、しっかりしろ | 自費出版はeブックランド

いきなり、李登輝さんありがとう、とある。

これは何だ??

と思ったがどうやら電子書籍のようである。

読んでみると日本統治時代に台湾で技術者をやっていた日本人と、台湾で生まれ日本軍の志願兵として戦った若者がフィリピン戦線で出会い、そして二人はマニラからの脱出、避難の中で助け合い、信頼関係を築いて親子の契りを交わして終戦。戦後奇跡的に再会した二人は養子縁組となり、若者は日本人となり広島に住み父となり、日本の発展、台湾の発展とともに過ごし、さらにその娘がアメリカで新聞社の社長となり、父の死後、台湾人としてのアイデンティティーに目覚め、李登輝さんに取材を申し込み、会いに行ってそしてあらためて父親に感謝する、という感動の本であった。

大阪万博は、当時日本で暮らしていた娘の慧栄が万博のエスコートガイドとして働くことになった、という話で出てくる。

中華民国のナショナルデーでは王貞治が副総統にマスコットを、娘の慧栄が副総統夫人に花束を贈呈したとのこと。

まあ、それにしても激動の人生である。

私たちの親の世代はこうして大変な苦労をしてきている。

しかし子供にはなかなかそういうことは伝わらない。

やっと50代になって目覚めるのだ。

それは日本も台湾も同じなのだなと感じる。

作者は堀真澄という人、京大を出て日本テレビで報道の仕事をした人らしい。

発行は2011年3月になっているが李登輝さんのインタビューが2002年の出来事らしいのでその頃に書かれたものでしょう。

PDFですぐダウンロードできるので読んでみて。絶対。

へえと思ったのは娘から李登輝さんへの手紙の中で

父が亡くなり、私自身五十代になって台湾人であるという誇りと自信をもてるようになったのは、李登輝様が『徳川家康』スタイルの政治手腕で、台湾を民主化し、独特の外交を展開して国際社会における台湾の地位向上を図ってくださったからです。

とある部分だ。

家康スタイル、というのが気になる。